ユニット化のメリットは、入居者の方にとっては、個室で眠りと私物が守られ、少人数のなじみの関係で暮らせることです。職員にとっては、一人ひとりに合わせたケアがしやすくなります。一方で、ユニットごとに職員を置くので、1人で受け持つ時間帯や夜勤の負担が増えやすいのがデメリットです。経営では、基本の報酬と居住費は多床室より高くなります。ただ、職員の配置が厚くなり、改修では定員が減ったり、工事費が大きくなったりします。個室化だけで止める選択もあります。3つの目線を同じ表に並べ、定員・人の配置・収支・工事の4つの材料で決めます。
この記事の結論
- ユニット化のメリットとデメリットは、入居者・職員・経営で違う
- 入居者の方には個室となじみの関係が得られ、居住費は上がる
- 職員はケアがしやすくなる反面、1人の時間帯と夜勤の負担が増える
- 経営では、報酬と居住費の増えを、配置・定員・工事費と並べて見る
- 個室化だけ、一部だけのユニット化という選択も、同じ表で比べる
ユニット化は、建物より先に暮らし方を変える改修です
ユニット化は、多床室を個室にする工事のことだけではありません。少人数のまとまり(ユニット)ごとに、決まった職員がケアをする形に変えることです。入居者の方一人ひとりの暮らしのリズムに合わせるのが、そのねらいです。建物の改修は、その暮らし方を支えるための手段です。
そのため、ユニット化の損得は、入居者の方・職員・経営の3つの目線で違って見えます。どれか1つの目線だけで決めると、あとで別の目線から無理が出てきます。最初に、3つの目線のメリットとデメリットを1枚に並べます。
| 目線 | 主なメリット | 主なデメリット | 判断で見る数字 |
|---|---|---|---|
| 入居者の方 | 個室で眠りと私物が守られる。少人数のなじみの関係で暮らせる | 居住費が上がる。個室にこもりがちになる方もいる | 居住費の差、補足給付の対象の方の数 |
| 職員 | 一人ひとりの好みや変化に気づきやすく、ケアを工夫しやすい | 1人で受け持つ時間帯が増える。夜勤で2ユニットを受け持つ | 昼間と夜間に要る職員の数 |
| 経営 | 基本の報酬と居住費が上がる。個室を望む方に選ばれやすい | 人件費と工事費が増える。定員が減ることがある | 1年の収支の差、工事費、補助 |
この記事では、ユニット化するかどうかを決めるための材料を書きます。改修を段階施工でどう進めるか、工事中の居室をどう回すかは多床室の改修は、空ける居室の数で工事の区切りが決まりますにまとめています。
入居者の方の目線では、個室となじみの関係が得られます
入居者の方にとっての一番の変化は、自分だけの部屋ができることです。同じ部屋の方の音や明かりで起きることが減り、着替えや排せつのときの視線を気にせずに済みます。なじみの家具や写真を置けるので、自分の家に近い暮らしがしやすくなります。
| 場面 | メリット | デメリット・気をつけること |
|---|---|---|
| 眠り | 同じ部屋の方の音や明かりで起きにくい | 夜に呼んでも、職員が来るまでの距離が延びることがある |
| 私物とプライバシー | 着替えや排せつのときの視線を気にせずに済む。なじみの家具を置ける | 個室にこもりがちになる方もいる |
| 人との関わり | 少人数で、なじみの入居者の方と職員に囲まれる | ユニットの中で相性が合わないと、離れる場所が少ない |
| 食事と暮らしのリズム | 起きる時間や食事の時間を、一人ひとりに合わせやすい | ユニットの職員の数で、合わせられる幅が決まる |
| 感染症 | 個室で過ごせるので、同じ部屋の方へ広がりにくい | 共同生活室で広がることはある |
| 費用 | 個室の暮らしを選べる | 居住費が多床室より高い。負担は所得の段階で変わる |
デメリットとして大きいのは、居住費です。居住費は、施設と入居者の方の契約で決まります。国の基準費用額で比べると、特養のユニット型個室は1日2,066円、多床室は1日915円です(令和8年8月時点)。30日で見ると、およそ6.2万円と2.7万円の差になります。
所得の低い方には、居住費の負担の上限(負担限度額)があり、ユニット型個室でも負担は所得の段階で決まります。そのため、居住費の差がそのまま入居者の方の負担になるのは、補足給付の対象にならない方です。今の入居者の方と入所の申し込みの方が、どの段階に多いかを調べておくと、ユニット化のあとに選ばれるかどうかの見通しが立ちます。
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職員の目線では、ケアはしやすく、勤務は組みにくくなります
職員にとってのメリットは、受け持つ入居者の方が決まり、一人ひとりの好みや体調の変化に気づきやすくなることです。ユニットの中で動くので、フロア全体を行き来する距離も短くなります。いっぽうで、勤務の組み方は難しくなります。
| 場面 | メリット | デメリット・気をつけること |
|---|---|---|
| ケアの中身 | 一人ひとりの好みや体調の変化に気づきやすい | 食事や入浴も含め、暮らし全体を受け持つ |
| 動き方 | ユニットの中で動くので、移動の距離が短い | 昼間もユニットで1人になる時間帯が出やすい |
| 夜勤 | 受け持つ入居者の方が決まっている | 2ユニットを1人で受け持ち、離れた居室も見に行く |
| チーム | ユニットで話し合い、工夫を試しやすい | ユニットの外に応援を頼みにくく、休みの穴が埋めにくい |
| 育成 | ユニットリーダーを中心に育てる形が作りやすい | ユニットごとに常勤のリーダーを置き続ける |
ユニット型の基準では、介護職員か看護職員を、昼間はユニットごとに常時1人以上置きます。夜間と深夜は、2ユニットごとに1人以上です。ユニットごとには、常勤のユニットリーダーを置きます。従来型でフロア単位に組んでいた勤務表を、ユニット単位に組み直すことになります。
職員の中には、ユニットで働きたい人もいれば、従来型の動き方のほうが合う人もいます。ユニット化を決める前に、職員の希望と経験を聞いておくと、配置の案が現実的になります。
経営の目線では、収入と費用の両方が動きます
経営の目線では、収入が増える項目と、費用が増える項目、収入が減る項目が同時に動きます。どれか1つだけを見ると判断を誤りやすいので、1年の収支の差として並べます。
| 項目 | ユニット化で起きること | 確かめる資料 |
|---|---|---|
| 基本の報酬 | 同じ要介護度でも、ユニット型のほうが1日の単位が高い | 介護報酬の単位数の表 |
| 居住費 | 基準費用額は、ユニット型個室が1日2,066円、多床室が915円 | 契約で決める居住費の額と、補足給付の対象の方の数 |
| 人件費 | ユニットごとの常時の配置と、夜勤の人数で増えやすい | 今の勤務表と、ユニット化のあとの勤務表の案 |
| 定員 | 個室の広さの基準で、定員が減ることがある | 平面図に個室とユニットを当てはめた案 |
| 工事費 | 水回りと設備を組み替えるので、大きくなりやすい | 概算の見積と、補助のメニュー |
| 稼働 | 個室を望む方に選ばれやすい一方、居住費の負担で選ばれないこともある | 入所の申し込みの状況と、所得の段階の分布 |
とくに見落としやすいのは、定員が減ることによる収入の減りです。報酬と居住費が1人あたりで上がっても、定員が減れば、施設全体の収入は増えないことがあります。工事のあいだ空ける居室の分の収入の減りも、1年目の収支に入れておきます。
介護報酬は原則として3年ごとに改定され、次の定期の改定は令和9年度です。国の審議会では改定に向けた議論が進んでいて、令和8年7月の介護給付費分科会でも特養が取り上げられています。報酬の見通しは、改定の内容が決まるたびに、比べる表の数字を入れ替えます。
ユニット化の改修には、補助が使えることがあります。都道府県の地域医療介護総合確保基金に、既存施設のユニット化改修のメニューが置かれている例です。補助の仕組みと使い方は基金で大規模修繕の補助を受けるには、まず創設の条件を確かめますにまとめています。令和9年度の補助を使うために、2026年の秋から何を準備するかは令和9年度の修繕の補助は、まず県の調査が済んだかを確かめますにあります。
ユニット型の主な基準を、今の建物に当てはめます
ユニット化するかどうかを考えるときは、ユニット型の基準を、今の建物に当てはめてみることから始めます。基準に合う個室と共同生活室が、今の建物にどれだけ入るかで、定員も工事の大きさも決まるからです。
| 項目 | 主な基準 | 改修で確かめること |
|---|---|---|
| ユニットの入居定員 | 原則としておおむね10人以下とし、15人を超えない | 柱や壁の位置で、何人のユニットを作れるか |
| 居室 | 原則として個室。1人あたり10.65㎡以上 | 今の多床室を分けたときの、1室の広さと窓 |
| 居室の位置 | 共同生活室に近接して、一体的に設ける | 居室から共同生活室までの距離 |
| 共同生活室 | ユニットの入居定員×2㎡以上を標準とする | 共同生活室にできる広さの場所があるか |
| 洗面・トイレ | 居室ごとか、共同生活室ごとに適当数 | 新しく置く場所に、排水の勾配がとれるか |
| 昼間の職員 | ユニットごとに、常時1人以上 | 勤務表を、ユニットの数で組めるか |
| 夜間と深夜の職員 | 2ユニットごとに1人以上 | 夜勤の人数が、今より何人増えるか |
| ユニットリーダー | ユニットごとに常勤で置く | リーダーを担える職員が何人いるか |
細かな基準は、都道府県や市の条例で決められています。面積の測り方なども含めて、指定権者の基準で確かめます。また、令和3年度の改定で、壁と天井の間をあけて仕切る「ユニット型個室的多床室」は、新しく作ることが禁止されています。
定員がどれだけ減るかは、計算で見当がつきます。たとえば、床面積が42㎡の4人部屋を個室に分ける場合です。10.65㎡以上の個室は、面積の上では3室までです(4室には42.6㎡が要ります)。窓の位置や壁の厚みで、2室になることもあります。
個室化だけで止める、という選択もあります
ユニット化と今のままの間には、別の選択があります。1つは、多床室を個室に分けるだけで、運営は従来型のまま続ける「個室化だけ」です。もう1つは、4人部屋のまま仕切ってプライバシーを守る「間仕切り」です。職員の体制を組み替える余裕がないときは、この2つから始める施設もあります。
| 項目 | 間仕切り(多床室のまま) | 個室化だけ(従来型個室) | ユニット化 |
|---|---|---|---|
| 暮らしの変わり方 | 視線を遮り、着替えや眠りを守る | 個室で過ごせる。運営は従来型のまま | 個室と共同生活室で、少人数の暮らしになる |
| 職員の体制 | 今のまま | 今のまま。個室の見守りの方法を見直す | ユニットごとの配置に組み替える |
| 居住費の基準費用額(1日) | 915円 | 1,231円 | 2,066円 |
| 報酬の区分 | 従来型 | 従来型 | ユニット型 |
| 向いている施設 | 体制を変えずに、まずプライバシーを守りたい | 個室は作れるが、ユニットの体制はまだ組めない | 体制を組めて、共同生活室と水回りを置ける |
個室化だけでも、眠りとプライバシー、感染症の広がりにくさは大きく変わります。ただ、ユニットケアの形で暮らしのリズムを合わせることまでは、個室化だけでは届きません。どの案を選んでも、あとからユニット化へ進めるように備えておけます。共同生活室にできる場所と、水回りの配管の経路を残しておくと、次の一歩が楽になります。
個室で過ごせるようにすることは、感染症のときに分けて過ごす備えにもなります。動線と換気から考える感染症対策の改修は感染症対策の改修は、動線・換気・個室・手洗いの順に考えますにまとめています。
一部のフロアだけユニット化する、という選択
全体を一度にユニット化せず、1つのフロアだけから始める方法もあります。改修費を何年かに分けられ、ユニットで働きたい職員から配置できるので、施設の中で試しながら進められます。いっぽうで、同じ施設の中に2つの運営の形が並ぶことになります。
| 決めること | 中身 | 決め方の例 |
|---|---|---|
| どのフロアからか | 水回りの配管と、避難の経路で決める | 配管を組み替えやすいフロアから始める |
| ユニットに入る職員 | ユニットで働く職員を、希望と経験で選ぶ | ユニットで働きたい職員を先に募る |
| 2つの勤務表 | ユニットの部分と従来型の部分で、勤務の組み方が変わる | 夜勤の応援の決まりを、両方の部分で決めておく |
| 居住費の違い | 同じ施設の中に、居住費の違う居室ができる | 入居者の方とご家族に、居室ごとの額を説明する |
| 手続き | ユニットの部分と従来型の部分の、指定や報酬の扱い | 指定権者に、図面と定員の案を持って相談する |
ユニット型と従来型が混ざると、修繕の出方も2つに分かれます。ユニット型は設備が分かれて小さな工事が多くなり、従来型は設備がまとまって止まると全体に響きます。型ごとの修繕の頼み方は特養の修繕は、ユニット型か従来型かで頼み方が変わりますにまとめています。
判断の材料は、定員・人・収支・工事の4つにそろえます
ユニット化するかどうかの判断は、印象ではなく、4つの材料をそろえて行います。定員、人の配置、収支、工事です。それぞれを、間仕切り・個室化だけ・ユニット化の3案で並べると、理事会でも比べやすくなります。
| 材料 | 出し方 | 出す人 |
|---|---|---|
| 定員 | 平面図に個室と共同生活室を当てはめ、何人のユニットがいくつ作れるかを出す | 設計者と事務長 |
| 人の配置 | ユニットの数から、昼間と夜間に要る職員の数を出し、今の勤務表と比べる | 介護の主任と事務長 |
| 収支 | 報酬・居住費・人件費の1年の差を、3案で並べる | 事務長と法人本部 |
| 工事 | 工事費・工期・工事中の空床・補助を、3案で並べる | 設計者と事務長 |
| 入居者の方と職員の声 | ご家族からの相談の記録や、職員の希望を集める | 生活相談員と介護の主任 |
順番で大事なのは、定員を先に決めることです。定員が決まらないと、職員の数も収支も出せません。平面図への当てはめは、設計者に頼むと早く、精度も上がります。
ユニット化のように間取りから組み直す改修は、設計と施工を分けて頼む方式も選べます。2つの方式の違いと、どちらが向くかは設計監理か責任施工かは、工事の大きさと施設の人手で選びますにまとめています。
建物が古い場合は、ユニット化の改修か、建て替えかの比較も材料に入ります。建て替えの時期を、耐震・今の設備の基準・配管の3つで考える方法は建て替えの時期は、築年数より耐震・設備の基準・配管で決まりますにまとめています。
ユニットの人数で、要る職員の数が変わります
ユニットを何人で組むかで、要る職員の数が変わります。人数を少なくするほど、なじみの関係は作りやすくなりますが、ユニットの数が増えるので、昼間と夜間の職員も増えます。定員60名の場合で、組み方の例を並べます。
| 組み方 | 昼間に常時いる職員 | 夜間と深夜の職員 | 向き・不向き |
|---|---|---|---|
| 10人×6ユニット | 6人以上 | 3人以上 | なじみの関係を作りやすい。勤務表は細かくなる |
| 12人×5ユニット | 5人以上 | 3人以上 | 職員の数は10人より抑えられる。原則の10人は超える |
| 15人×4ユニット | 4人以上 | 2人以上 | 職員の数は少ないが、少人数の良さが薄れやすい |
表の人数は、基準から計算した下限です。実際には、休みや入浴の介助、食事の時間の重なりを見込んで、もっと多くの職員を置きます。10人を超えるユニットを作るときは、当面の決まりがあります。夜間も含めた職員の配置の実態を考えて、職員を置くよう努めることです。
ユニットの人数は、建物の形でも決まります。階段や避難の経路、水回りの位置で、1つのユニットにまとめられる居室の数が限られるからです。人数の案は、平面図への当てはめと一緒に出します。
モデルケース:全面ユニット化の提案が差し戻された、定員100名の特養
モデルケース:定員100名の従来型特別養護老人ホーム
3案の比較表で、2回差し戻された提案が次の理事会で決まった
変わったこと(結果)
全面ユニット化の提案は、理事会で2回差し戻されていました。3つの案を同じ表に並べ直したところ、次の理事会で、3階の1フロアだけをユニット化する案が承認されました。材料をそろえ直すのにかかったのは、事務長と介護の主任の2人で、およそ3か月でした。ユニットで働きたいと手を挙げた職員は14名で、3階の勤務表の案は、この14名を中心に組めました。
背景と、困っていたこと
この施設は、3階建て・築27年の従来型の特養です。2階と3階に4人部屋が並び、ご家族からは個室を望む相談が増えていました。最初の提案は、全フロアをユニット化する案でした。理事会では、職員が何人増えるのか、定員がいくつ減るのか、工事のあいだの収入はどうなるのかを問われました。その場で、答えをそろえられませんでした。
決めたこと
施設は、間仕切り・個室化だけ・ユニット化の3案を、フロアごとに比べる表を作りました。平面図に個室を当てはめると、3階の50名分は、9人のユニットを5つ作る形で45名になりました。夜勤は、5つのユニットに3人を置く形になり、これまでの2人から1人増えます。迷ったのは、定員が5名減る分の収入でした。報酬と居住費の増え方と並べて差を示し、2階は間仕切りの改修にとどめると決めました。
進めてみて分かったこと
指定権者に図面を持って行くと、ユニットの部分と従来型の部分の扱いと、届け出の順番を確かめられました。最初に相談しておいたことで、工事の時期を逆算して決められました。
このモデルケースは、介護施設でよく起きる流れをもとに組み立てた例です。実在の施設のお話ではありません。
相談・見積は無料|同じ条件で最大3社
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決めた理由を、理事会・ご家族・職員に説明します
ユニット化するかどうかを決めたら、その理由を3つの相手に説明します。相手ごとに知りたいことが違うので、同じ比較表をもとに、伝える順番を変えます。
- 理事会3案の比較表で、定員・人の配置・収支・工事の4つを並べ、選んだ案と選ばなかった案の理由を示します。
- ご家族暮らしがどう変わるか、居住費がいくらになるか、工事のあいだに部屋を移ることがあるかを、先に伝えます。
- 職員ユニットの配置、勤務表の変わり方、研修の予定を示し、希望を聞く場を設けます。
理事会では、見積の金額だけでなく、先送りした場合に何が起きるかも問われます。理事会で説明する資料の作り方は理事会が見るのは見積ではなく、傷み・30年の総額・資金・先送りの4つですにあります。稟議書の書き方は修繕の稟議書は、承認者の4つの問いに答えて書きますにまとめています。
ユニット化を考える前に、平常時にしておくこと
平常時にしておくこと
- 竣工図で、多床室ごとの面積と窓の位置を書き出す
- 共同生活室にできそうな場所と、水回りの配管の経路を調べる
- 入居者の方と入所の申し込みの方の、所得の段階の分布を数える
- ユニットで働きたい職員の希望を、年に1回聞く
- ユニット化を長期の修繕計画の中に置き、時期の候補を書く
長期の修繕計画の作り方は長期修繕計画は、30年・5年・単年の3つで持ちますにまとめています。
ユニット化や個室化の改修を考えていて、概算の見積をそろえたいときは、窓口にフォームかLINEでご相談ください。今の平面図と、比べたい案をお送りいただければ、同じ条件の見積を最大3社からそろえてお返しします。ユニット化するかどうかの判断そのものは、設計事務所や、福祉施設の経営に詳しい専門家と一緒に詰めるほうが向いています。
よくある質問
特養をユニット化するメリットは何ですか
入居者の方には、個室で眠りと私物が守られ、少人数のなじみの関係で暮らせることです。職員には、一人ひとりに合わせたケアがしやすくなること、経営には、基本の報酬と居住費が上がることがメリットです。
ユニット化のデメリットは何ですか
入居者の方の居住費が上がること、職員が1人で受け持つ時間帯や夜勤の負担が増えやすいことです。経営では人件費と工事費が増え、改修で定員が減ることもあります。3つの目線を同じ表に並べて比べます。
ユニット化すると、入居者の居住費はどれくらい変わりますか
国の基準費用額で比べると、特養のユニット型個室は1日2,066円、多床室は915円です(令和8年8月時点)。30日でおよそ6.2万円と2.7万円になります。所得の低い方には負担の上限があり、実際の負担は所得の段階で変わります。
ユニット化すると、職員は何人増えますか
ユニットの数で決まります。基準では、昼間はユニットごとに常時1人以上、夜間と深夜は2ユニットごとに1人以上を置きます。定員60名を10人×6ユニットにすると、昼間6人以上、夜間3人以上が下限です。
1つのユニットは、何人まで入れられますか
令和3年度の改定で、原則としておおむね10人以下とし、15人を超えないものとされています。10人を超えるユニットを作るときは、夜間も含めた職員の配置の実態を考えて置くよう努めることが求められています。
多床室を個室にすると、定員は減りますか
減ることがあります。個室は1人あたり10.65㎡以上が基準なので、たとえば42㎡の4人部屋は、面積の上では3室までです。窓の位置や壁の厚みで2室になることもあり、平面図に当てはめて確かめます。
ユニット化せず、個室にするだけでもよいですか
よい選択の1つです。運営は従来型のまま、眠りやプライバシー、感染症のときの分けやすさが変わります。あとからユニット化へ進めるよう、共同生活室にできる場所と配管の経路を残しておくと、次の一歩が楽になります。
一部のフロアだけ、ユニット化することはできますか
できます。改修費を分けられ、ユニットで働きたい職員から配置できるのが利点です。同じ施設に2つの運営の形が並ぶので、勤務表・居住費・指定の手続きを、先に指定権者と確かめます。
ユニット化の改修と建て替えは、どちらがよいですか
築年数だけでは決まりません。耐震、今の設備の基準に合うか、配管を更新できるかの3つを確かめ、改修で足りるなら改修、足りないなら建て替えも比べます。
ユニット化を理事会に諮るとき、何をそろえればよいですか
間仕切り・個室化だけ・ユニット化の3案を、定員・人の配置・収支・工事の4つで並べた比較表です。選んだ案と選ばなかった案の理由、先送りした場合に起きることも添えます。
ユニット化すると、認知症の方の暮らしはどう変わりますか
少人数のなじみの関係と、決まった職員が関わる形は、環境の変化に弱い方の暮らしを支えやすい形です。ただ、引っ越しそのものが負担になるので、移る回数を減らし、なじみの物を一緒に移します。
ユニット化を考え始めたら、まず何を調べればよいですか
竣工図で、多床室ごとの面積と窓の位置、共同生活室にできそうな場所、水回りの配管の経路を確かめます。あわせて、指定権者の条例でユニット型の基準を確かめると、定員の見当がつきます。
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